Amazon Linuxは、AWS上で広く利用される軽量かつ安定したLinuxディストリビューションです。
AWSを使い始めて3年ほど経つと、日常的にEC2インスタンスを運用する場面が増え、OSバージョンやAmazon Machine Image(AMI)情報の確認が必要になるケースが多くなるでしょう。
特に、EC2インスタンスを安定して運用するためには、インスタンスが使用しているAmazon Linuxのバージョンを把握し、それに応じた最適な設定や管理を行うことが重要です。
本記事では、Amazon Linux 2や最新のAmazon Linux 2023(AL2023)でのOSバージョン確認方法を解説します。
また、EC2インスタンスのOSに関連する詳細なAMIイメージ情報をチェックするコマンドも紹介します。
Amazon Linuxのバージョン確認コマンド
Amazon Linux 2の場合
Amazon Linux 2でバージョンを確認する際は、/etc/system-release
または/etc/os-release
を参照します。
$ cat /etc/system-release
Amazon Linux 2
より詳細な情報は/etc/os-release
で確認可能です。
$ cat /etc/os-release
NAME="Amazon Linux"
VERSION="2"
ID="amzn"
ID_LIKE="centos rhel fedora"
VERSION_ID="2"
PRETTY_NAME="Amazon Linux 2"
...
Amazon Linux 2023(AL2023)の場合
Amazon Linux 2023は2023年に登場した新世代のAmazon Linuxで、より長期サポートやセキュリティ、コンテナワークロードへの最適化が特徴です。
AL2023でも/etc/os-release
でOSバージョンを確認できます。
$ cat /etc/os-release
NAME="Amazon Linux"
VERSION="2023"
ID="amzn"
VERSION_ID="2023"
PRETTY_NAME="Amazon Linux 2023"
...
VERSION="2023"
となっていれば、Amazon Linux 2023を利用していることがわかります。
イメージに関する詳細情報の確認
EC2インスタンスのイメージ情報は、/etc/image-id
を参照することで確認できます。
こちらは主にAmazon Linux AMIやAmazon Linux 2で有効ですが、AL2023でも基本的な概念は同様です。
$ cat /etc/image-id
image_name="amzn2-ami-hvm"
image_version="2"
image_arch="x86_64"
...
このファイルからは、使用中のAMIの名称、バージョン、アーキテクチャ、ビルド日時などの詳細がわかります。
デバッグや運用ドキュメント作成の際に役立つでしょう。
EC2で広く利用されているAmazon Linuxに関する詳細なドキュメントについて
EC2で広く利用されているAmazon Linuxに関する詳細なドキュメントは、以下の公式リソースで確認できます。
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/linux
まとめ
バージョン確認:
- Amazon Linux 2:
cat /etc/system-release
またはcat /etc/os-release
- Amazon Linux 2023:
cat /etc/os-release
を実行してVERSION="2023"
を確認
イメージ詳細確認:
- EC2インスタンスで
cat /etc/image-id
を使用し、AMIの詳細情報を取得
最新のAmazon Linuxでは、公式ドキュメントを参照することで、サポート期間、セキュリティアップデート方針、およびパッケージ管理ツールの違い(Amazon Linux 2まではyum
、AL2023ではdnf
ベースに変更)などを理解できます。
AWSでEC2インスタンスを運用している方は、これらのコマンドを活用し、インスタンスの状態やバージョンを適切に管理しましょう。これにより、安定した運用が可能になります。