概要
プライバシーポリシーは個人情報を適切に扱うことを宣言し、利用者に安心感を与えるものですが、逆にサイト運営者を守るために記載しておいた方がよい情報もあるので、その内容についてまとめます。
どのような記載が必要か
最低限免責事項は用意すべきです。
免責事項を明記することにより、利用者とのトラブルを避けることができ、トラブルになったとしても優位に立てることが多くなるためです。
その他よくみる内容としては、著作権・準拠法・管轄裁判所についても多く見かけます。
これらは独立したページでもありますが、利用規約・利用上の注意・サイト利用条件など1ページにまとめて記載されているサイトが多いです。
各項目の必要性と内容
免責事項
例えば商品を紹介しているコンテンツに不備があった場合、クレームを受けたとしても免責事項に「コンテンツの正確性は100%ではない」という内容が記載されていればその内容を説明することで対応できます。
もちろん迷惑をかけたと思う場合は謝罪と内容の修正は必要になるとは思いますが責任まで取る必要はありません。
このような利用者とのトラブルを想定し、事前に免責事項として利用者に理解してもらう項目を書き出したものが免責事項となります。
記載していても法的な効力があるかと言うと、あまりにも一方的な内容だったり公序良俗に反する内容だったりすると100%責任逃れの免責事項は認められないようです。
免責事項の記載内容
免責事項についてはどのサイトでもたいて以下のことが記載されています。
・コンテンツの正確性については100%保証されるものではないこと。
・コンテンツやURLなどウェブサイト上で公開している情報は予告なしで変更・削除される場合があること。
・免責事項は予告なく変更される場合があること。
・リンククリック後の移動先のウェブサイトの内容については保証しないこと。
・コメントなどを通した利用者同士のトラブルに責任はないこと。
・損害が発生した場合の責任はすべて利用者にあること。
著作権
文章やイラスト・写真などの情報には著作権が基本的には制作者に発生します。
ウェブサイトを運営する上ではイラスト・写真などを利用させてもらう場合があるので、その場合は提供者の意思にしたがって利用することが必要になります。
しかし意図せず著作権を侵害していた場合もあるかもしれないので、その場合に備え、著作権はすべて制作者に帰属していることを明記し、かつ、問題がある場合に連絡したいときに連絡できる方法を明記しておく必要があります。
また、自サイトのコンテンツが盗用されることに対して無断で転載されることを禁止することも明記が必要です。
著作権の記載内容
著作権についてはどのサイトでもたいて以下のことが記載されています。
・自サイトで利用しているコンテンツは各権利所有者に帰属していること。もし問題があったら連絡してもらうこと。
・無断転載の禁止について。
準拠法と管轄裁判所
準拠法、簡単にいうとどこの国の法律を基に考えるかということになります。
日本のサイトの場合、たいてい日本国法に準拠すると書いてありますが、これは日本の法律をベースにするということになります。
日本国内でのトラブルであれば意味をなさないかもしれませんが、国際取引などの場合、相手が日本人とは限らないので明記しておく必要があります。
管轄裁判所とは、もし紛争が起こった場合、裁判はここで行いますよという指定になります。
サイト運営者が不利にならないように、サイト運営者が対応しやすい場所を指定することになります。
リンク
自サイトのリンクはトップページのみにしてほしい、バナーは必ずこれを使ってほしいなど、外部リンクを貼ってもらう場合の制限事項などを設ける場合、リンクに関する注意事項を記載しているところが多く見受けられました。
ただし、法律上リンクを貼ること自体は基本的に違法にならないので、リンクに対する意向を明記するだけとなります。
その他
「コメントなどユーザーによる投稿がある場合、その内容を追加・編集・削除することができること」のようなサイト独自のルールを記載したい場合があると思いますが、そういった場合はサイトの利用についてなどのページを用意し、そこにサイト独自の内容を記載しているパターンをよく見かけました。
または、免責事項や著作権などをすべて1ページにまとめ、その中で注意事項とかその他という項目でサイトのルールを記載するということもよいと思います。
最後に
前回に引き続きウェブサイトに用意した方がよいコンテンツについての基本的事項をまとめました。
プライバシーポリシー・免責事項・著作権についてはどんなサイトでも明記しておいて損はなく、その他注意点などがあれば必要に応じて記載しておくことが最低限の対応かなと考えています。
規模の小さいサイトであればそこまで手をかけることはできないと思いますが、上記最低限の記載だけは忘れずに行っておくことをおすすめします。